早朝仕事を一段落したあとのカトウは格別。

前述の通り、魚屋に勤めておるんです。
ただ最近、大幅な勤務時間の変更があってその変更がいつ通常に戻るのかは今のところ不明って状況なんだよね。て言うのもウチは社長と奥さんともう一人の三人が万代の漁協と亀田の中央市場に競りに行ってるんだが、この三人の内のもう一人である十二年勤めてる同世代の板前さんが怪我で競りに行けないもんだから、急きょ俺が行って競りはできないものの社長と奥さんが競り落とした品物を積み込む作業をしているというわけ。そういう事情なので漁協の競り開始が午前四時。それにあわせて午前三時起床。三時三十分から四十分には現場着。その日の漁獲量や競り時間にもよるが大体五時には漁協を出て江南区にある中央卸売市場へ移動する。ちなみに中央での競り開始時間は午前五時。時と場合によっては競り時間に間に合う日もあれば明らかに遅れる日もある。でもまぁ新潟の、地の魚を圧倒的に多く扱いそれを仕入れて売るスタイルのいわゆる地元の魚屋にとっては他県の海産物が大量に取引されてる中央市場での競りは余程の注目品や目玉商材をその目で競り落とさなければならんていう理由がなければ仲卸や他の同業他社を通してあらかじめ注文しておき競りの時間に関係なく仕入れることもできるのでそういう意味で言ったら漁協での競りよりはある程度ゆっくりしていられるというのが正直な感想だ。
ということで、通常ならいつも六時くらいに職場に着いて半過ぎくらいに仕事を始めてたのが一気に三時間も早く勤務時間開始ということになっているんだ。そんなこんなで二つの競り場を移動し店がある本町食品センターに着くのが早くて六時前後。遅くて七時前とかになることもある。でまぁ着いたら着いたで店の開店準備いろいろとしてなんだかんだ七時半前後に一休憩するようにしてる。この一休憩が朝食の時間ということになるんだよね、やっとさぁ。


ずいぶんと前フリが長くなってあれなんだがこの日の朝は東堀にある中華のカトウ本店で中華。と言いたいところ本当はチャーシュー麺なんだけど店主がチャーシューを入れ忘れて後から別皿でチャーシューを持ってきたので見た目は中華になったんだ。
手打ちの平麺に飴色に仕上がったダシと醤油の汁が朝の疲れた体にしみわたる。チャーシューは豚バラか肩ロースか俺には区別つかないがとにかく味がしみていて旨い。品数も単純でラーメン500円、ラーメン大550円、チャーシュー550円、チャーシュー大600円。
じゅうぶんだ。むしろ朝から贅沢なほどだ。
しかし美味しかった。優しい醤油の汁がこの上なく嬉しい。

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