魚屋の朝は早い。

縁あって、この5月から本町食品センター内にある鮮魚店で働く機会を得た。
ようやくありつけた。いまの正直な気持ちだ。

毎朝やることはたくさんあるが、ショーウィンドーに魚を置くために氷を敷き詰めるのもそのうちのひとつ。
この氷の上に、午前中は商売人に買ってもらうため市場から仕入れたままの魚を入れた発砲スチロールをどんどん並べる。午後からは一般の買い物客用にプラスチックのザルに氷を盛り魚を乗せたりここに直に魚を並べる。
時期的にだんだんと氷が溶けてしまうのは仕方ない。真冬じゃないから。
ただし氷が崩れてしまうのは上手くない。そうならないように角スコでバシバシたたく。敷き詰めた氷を端から端まで。おかげで首から肩から休まる日がない。
コツがあるのかもしれないが今はただただバンバンたたくだけ。崩れなければいい。
あとは魚が旨そうに並んでお客へと飛ぶように売れてくれたらそれでじゅうぶんだ。

スーパーにあるパックに入った切り身もいいが、ごつごつした氷の上に並んだそのまんまの魚はもっと魅力的に思う。

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