もうずっと仕事が忙しくて毎日帰宅が遅くなってる連れ。昨晩も夜の9時前にようやく帰ってきた。なのに夕ご飯はいらないと言い出した。なにかあったかと聞いても疲れただけだと言う。それもそうだろう。朝6時からの就業で帰宅が夜8時過ぎというのが当たり前になりつつある。いくら新店オープンのために多忙を極めているといってもさすがにこちらも心配せざるを得ない。
「でも食べるでしょ?」
「少し...」
連れがテレビの前で棒立ちになってた。
その肩がうなだれていた。
そばへ行って連れを見た。
顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。
疲れた、ただひたすら疲れた、泣きながらそう言った。
本当はなにかあったのかも知れない。問い正したが本当になにもないと言う。
それ以上は聞くのをやめた。
いつもご飯と味噌汁とおかずが一品か二品。だけど昨日は無性にカレーが食べたかった。
地元の比較的安い食材が売られてるスーパーの店頭には新ジャガがあった。皮付きのまま煮込んだらきっと美味しいだろうって思った。
遅くに帰ってきた連れの分のカレーを温めて皿によそった。少しねと言ったが俺はいつも通り盛った。黙って食べ始めた。レタスと小松菜のサラダも出した。ごまドレッシングをかけてこれもちゃんと食べてる。玉ネギの味噌汁を火にかけてたのが温まった。少し熱かったかもしれない。連れは黙って味噌汁もすすった。
全部残さず食べてくれた。嬉しかった。
誰だっていろいろある。連れも本当は何かあったのかも知れない。ただそんなことよりも今はちゃんと食べてくれただけでよかった。
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